○養老町火入れに関する条例

昭和59年7月28日

条例第12号

(目的)

第1条 この条例は、養老町の森林又は森林の周囲1キロメートルの範囲内にある土地における火入れに関し、森林法(昭和26年法律249号)第21条の許可の手続その他必要な事項を定めることを目的とする。

(許可の申請)

第2条 森林法第21条第1項の規定に基づき火入れの許可を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、火入れを行おうとする期間(以下「火入予定期間」という。)の開始する日の7日前までに、様式第1号による申請書2通に、次の各号に掲げる書類を添え、町長に提出しなければならない。

(1) 火入れを行おうとする土地(以下「火入地」という。)及びその周囲の現況並びに防火の設備の位置を示す見取図

(2) 火入地が、申請者以外の者が所有し又は管理する土地であるときは、その所有者又は管理者の承諾書

(3) 申請者が、請負(委託)契約に基づき火入れを行おうとする者である場合には、請負(委託)契約書の写し

2 申請者は、火入地において、火入れの実施を指揮監督する者(以下「火入責任者」という。)を定め、申請書に明示しなければならない。

(許可の要件)

第3条 町長は、当該申請に係る火入れが次の各号のすべてに該当する場合でなければ許可をしてはならない。

(1) 火入れの目的が、森林法第21条第2項各号に掲げる目的のいずれかに該当すること。

(2) 火入地の周囲の現況、防火の設備の計画、火入予定期間における気象状況の見通し等からみて、周囲に延焼のおそれがないと認められること。

(許可証の交付等)

第4条 町長は、火入れの許可をするときは、森林法第21条第1項の規定に基づき第8条から第15条まで及び第16条第4項の規定を遵守してこれらを行うべき旨その他火入れの適正な実施を確保するために必要な事項を指示するものとし、当該指示事項を記載した様式第2号による許可証(以下「火入許可証」という。)を交付するものとする。

2 町長は、火入れを不許可とするときは、その旨及びその理由を記載した書面を申請者に交付するものとする。

(許可後における指示)

第5条 町長は、火入れの許可をした後において延焼その他危害の発生のおそれが生じたときは、森林法第21条の規定に基づき火入れの差止め又は火入れの方法若しくは、期日の変更その他必要な指示を行うことができる。

(許可の対象期間)

第6条 火入れの許可の対象期間は、1件につき10日以内とする。

(許可の対象面積)

第7条 1団地における1回の火入れの許可の対象面積は、2ヘクタールを超えないものとする。ただし、次の各号のすべてに該当する場合にあっては、町長は、これを超えて許可することができる。

(1) 火入地を2ヘクタール以下に区画し、その1区画に火入れを行い、完全に消火したことを確認してから次の1区画の火入れを行う場合

(2) 火入地の周囲の現況、防火の設備の計画、火入予定期間における気象状況の見通し等からみて、周囲に延焼のおそれがないと認められる場合

(火入れの通知)

第8条 火入者は、火入れを行う前日までに、火入れの場所及び日時を町長に通知しなければならない。

(火入許可証の返納)

第9条 火入者は、火入が終了したとき、又は、火入れの許可の対象期間を経過したときは、速やかに町長に火入許可証を返納しなければならない。

(火入責任者の義務)

第10条 火入責任者は、火入れの現場において、直接火入れの実施の指揮監督に当たらなければならない。

2 火入責任者は、火入れに際し、火入許可証を携帯しなければならない。

3 火入責任者は、次条に定める防火の設備及び第12条に定める火入従事者の配置が適正になされ、かつ、現地の気象状況に異常が認められないことを確認した後でなければ火入れをしてはならない。

(防火帯の設備)

第11条 火入責任者は、火入地の周囲に幅5メートル以上(火入地が傾斜地である場合におけるその上側又は風勢のある場合における風下に当たる部分については、10メートル以上)の防火帯を設け、その防火帯の中の立木その他の可燃物を除去し、延焼のおそれがないようにしなければならない。

2 前項の防火帯は河川、湖沼、溝、堰等によって防火帯と同等の効果が認められる場合は、これを省略することができる。

(火入従事者)

第12条 火入者は、火入れに当たっては、1回の火入れの面積に応じ、次のとおり火入れの作業に従事する者(以下「火入従事者」という。)を配置しなければならない。

(1) 0.5ヘクタールまでは3人以上

(2) 0.5ヘクタールを超える場合にあっては、その超える面積0.5ヘクタールにつき3人を(1)の人数に加えて得た人数以上

2 火入者は、のこぎり・かま・なた・スコップ・くわ・したたき・バケツ・チェンソー・ぬれむしろ・ジェットシューター等の消火に必要な器具を火入従事者に携行させなければならない。

3 火入責任者は、火入れの跡地が完全に消火したことを確認した後でなければ、火入従事者を火入れの現場から退去させてはならない。

(火入れの方法)

第13条 火入れは、風速、湿度等からみて延焼のおそれがない日を選びできる限り小区画ごとに、風下から行わなければならない。ただし、火入地が傾斜地である場合には、上方から下方に向かって行わなければならない。

2 火入れは、日の出後に着手し、日没までに終えなければならない。

(火入れの中止)

第14条 火入者又は火入責任者は、火入れの許可の期間中であっても強風注意報、異常乾燥注意報又は、火災警報が発令された場合には、火入れを行ってはならない。

2 火入責任者は、火入れ中に風勢等によって他に延焼するおそれがあると認められるとき又は強風注意報、異常乾燥注意報又は火災警報が発令されたときには、速やかに消火しなければならない。

(緊急連絡体制の整備)

第15条 火入者及び火入責任者は、火入れを行うに当たっては、町長及び消防長に連絡することのできる体制を確保しておかなければならない。

(消防長への通知等)

第16条 町長は、火入れの許可を行った場合には、消防長にその旨通知するものとする。

2 町長は、火入れの許可をしようとする場合において必要と認めるときは、当該職員を火入地に立ち入らせ、実地調査をさせることができる。

3 町長は、必要があると認めるときは、火入れの際に当該職員を火入れに立ち会わせることができる。

4 前項の場合において、火入者、火入責任者及び火入従事者は、当該職員の指示に従わなければならない。

この条例は、公布の日から施行する。

様式 略

養老町火入れに関する条例

昭和59年7月28日 条例第12号

(昭和59年7月28日施行)